こんにちは。
コロナ禍で倒産や派遣切りが叫ばれるなか、ブラック産業として有名なアニメーターは意外とこんな時しぶといです。
アニメーターは手作業でなおかつ専門性が極端に高い職業で解雇などの心配がまずありません。
ですがだからといって将来安泰と言ってしまうのは、とても危険です。
今回はアニメーターとして働くと、遠い将来の老後はどうなるのか話したいと思います。
アニメーターは老後の蓄えが出来ない
アニメーターの平均年収は300万と言われています。
ですが、私の実体験からすればよくて周6日で毎日10時間勤務、月20万、年収で言うと240万といった所でしょう。
役員報酬(動画チェッカーや作画監督)や大手のトップ3の制作会社でもなければまずこの数字はたたき出せません。
入社初期の給料は、1月10万円以下の現実
アニメーターの給料はほとんど歩合制となっており、作画監督や動画チェッカーなどにつかない限り、給料とは別に役員報酬は発生しません。
ですから、新人のころは、動画が1枚150~200円、原画が1500~2000円となってます。
そしてこの歩合制の単価は、どんなに技術や年齢を重ねても、上がることはありません。
【歩合制の真実】現実に働いたらどれくらい稼げるのか
さて、ではいったいアニメーターとして生活するにはこの歩合制に対しどのように働けばいいのでしょうか?
かりに入社一年目なら、動画一枚を170円とし、1時間に早くて3枚。
いいですか、早くて3枚です。
大事な事なので復唱しましたが、それで時給170×3=510円とします。
これをもし仮に10時間、働いたとしても5100円です。
週6日勤務25日として、ざっと12万5000円です。
さらに、はじめの半年ほどは、先輩方のダメ出しや自分の技術力もあるのでその半分も稼げないこともざらです。
福利厚生がないのが当たり前
アニメーターは入社すると契約社員として雇われますが、現状はフリーランスで会社に席を置いているだけ、と言う体裁になっています。
ですから、会社からはまず青色申告を会社担当の税理士事務所につくりに行くことになるでしょう。
上記で話したとうり、法律上はこれで社員では無く、ただのフリーランスなので、
会社はあなたに厚生年金や労災などを払う必要がなくなります。
一般的な福利厚生の待遇を期待するのは辞めましょう。
アニメーターが幸せな老後を迎えるには
以上、新人アニメーターの実態をお話ししましたが、語っていないアニメーターの実情はまだまだあります。
現状これが変わることはありません。
「どうしてこんなにアニメーターの給料は安いんだ?」
とクビを今でも傾げてしまいますが、これらをちゃんと踏まえた上でしっかりと人生設計してください。
アニメーターの老後対策
アニメーターは雇用形態がフリーランスが基本ですから。
老後対策などの勉強は自分でしっかりやりましょう。
私がおすすめするのは、年金などの税金は全て払らい、全て貰う!です。
毎年の確定申告はしましょう。
確定申告し控除金が下りれば、上記の計算で行くと、だいたい私の場合は10万ぐらい帰って来ました。
ざっと1月分の給料ですが、これはかなりデカいです。
ずぼらで済む問題ではないので絶対にサボらないで下さい。
年金だけが頼みのつな
2020年の年金支払額は1万6340円となります。
アニメーターにとってかなりキツい痛手でですが、老後は誰にでも起こるのでしっかりと払いましょう。
心身の健康状態は自分で維持
長時間のデスクワーク+運動不足の不衛生ですから、自ずとアニメーターは太るか、激しく痩せるかします。
アニメーターはデスクワークなのに肉体労働です。
体を壊し仕事が出来なくなっても労災は下りず、仕事も出来ません。
特にアニメーターがなりやすい病気に腱鞘炎と四十肩です。
どちらも激痛を伴い、しょっちゅう腕を動かすアニメーターは、これが癖になりやすいです。
【周りに迷惑を掛けない『死』を】アニメーターはすべからく老後問題に目を向けるべき
アニメーターに安泰な老後はあり得ません。
働き盛りを薄給ですごし、貯金も出来ず、厚生年金も頼れない。
一発当てても先の長人生を考えると、人生の先を行く先輩がたの多くは、机の前で死ぬことが本望となっています。
アニメーターは絵が描ける、テレビで流れるからといって少しも楽な仕事じゃないです。