アニメーターを目指す人、志す人、こんにちは。
「アニメーターになったらどうやってキャリアアップして作画監督になるの?」「上司、取引先に気に入られるには?」
今回はその問いに、アニメーターとしての経歴10年を誇る私が、メディア雑誌では取り上げられない、等身大の答えをお教えします。
これを知ればこれからアニメーターとしてキャリアアップ、独立しフリーランスとなる上せ欠かせない指針となるでしょう。
目次
アニメーターのキャリアアップ
キャリアスタートする前に知るべきアニメ業界の就職活動
今回はアニメーション原画マンとして経験した、「アニメ制作会社内で出世するには?」について話します。
アニメーターは制作会社に入る際主に制作進行とアニメ動画マンの二通りの入社の仕方があります。
まず気をつけて欲しいのが、制作会社に寄よっては、作画作業しかしない、制作進行作業しかしない会社があります。
就職活動の際はくれぐれもこちらの方を確認してから、面接や採用のほうを検討して下さい。
「最後まで生き残る」アニメーターとしてのキャリアプラン
私はアニメーターとして10年の歳月を通し、残念ながらその道から外れることとなりました。
その10年の中には、私より才能のある先輩や後輩、最大手企業から流れてきた人や、先月高校を卒業したばかりという人が居ました。
ですが、その多くはあまり楽観視できない状況であったのがはたから見ても確かでした。
アニメーターと言えば日本が世界に誇る一大産業ですが、残念ながらその実情は社会保証や福利厚生などが曖昧で会社のなかに労働組合もないのが実情です。
そんな中で私が身を守り、なおかつ立身するに必要なのは、純粋なアニメーターとしての腕前だけでした。
一流の動画マンへの道
アニメーター(作画)として入社した人間には、まず簡単な動画作業を任されます。
「いきなり実践」
と思いますが、会社はあなたを採用するに当たって、現場で直ぐに使えるかどうかを判断して合否をだしています。
もちろん簡単ではないですが、技能的に不可能なら採用の段階でまず受かることはないので安心してください。
そしてあなたは晴れてアニメーターとして第一歩を踏んだわけですが、まず会社が望んでいるのはあなたが「一人前の動画マン」になって貰うことです。
入社してすぐなのは分かりますが、アニメの制作工程では、ちまたの書籍では出回っていない、技術や知識が山ほどあります。
そして先輩アニメーターはそのことについて何度も教えている暇は、ありません。
あたりまえですが、働く上でまず最初にやるべきは仕事を覚えると言うものです。
知って得する、知らねば泥沼、原画マンになれる人となれない人の違い
では、実際には何を覚えればいいのでしょうか?
先輩の動検マンが教えてくれたことと、私なりの解釈を交えて述べていきたいと思います。
線
まず線ですが、使用するのは基本的にB~2Bの鉛筆。メーカーなどの支持はありません。
それと色鉛筆です。こちらは三菱のメーカーと種類がほぼすべての会社で指定されます。
芯の固さは硬質、鉛筆と変わらない固さです。
線の細さは均一に、髪の毛先などは抜くように線を滑らかに細くして描きます。
色鉛筆もそうですが、鉛筆と違い失敗すると
続いて裏塗という色彩さんに影のヌル場所や色の区別をするために軟質の色鉛筆で指定する箇所を塗りつぶすための鉛筆です。
こちらもやはり会社から三菱の指定の種類の色鉛筆を渡されます。
紙を破かないようこちらは手早く済ませましょう。
動画指示に対する答え。
動画マンは仕事に入る際、カット袋を渡されます。
B4ぐらいの中にざっと原画、タイムシート、レイアウトの三つが入っています。
動画マンの仕事はまず、カット袋のカット枚数、動画、原画トレスを含めた。枚数を確認します。
そしてここで注意しなければならないのは、原画の中には動画マンにたいして
「このカットは、こんな動きにしてほしい」
と記号やメモ書きが書かれていますので、それらをきっちりと拾うことが大事です。
一枚一枚のクオリティー
そして動画マンは原画と原画の動きの中を作っていくのが仕事なのですが、実は……、
これらの答えは、動画検査マンによって答えに差があり、それらをうまくつかめないでいると、原画マンに昇格できず何年も下積みを続ける羽目になることです。
では、動検マンが求める動画とは何でしょう?
先にも述べたとおり、線の美しさと、原画の支持を守るということは当然なですが、
最後に求めるのはその人のデッサン力です。
アニメーターにとってデッサン力とは、決して花や石膏を正確にとらえられるというものではありません。
「学生時代は美術を専攻してました」という人は、絵をかかない人よりは一歩前に出ていますが、残念ですが原画マンとしてで一人前になるまでは、その力が必要となることはないでしょう。
アニメーターが求められるデッサン力とは、動きのポイントと中間をイメージし、正確に描くことです。
ですから、正確には「どの角度でも正確に」が正解です。
そして人間の動きもとらえた描写も求められます。
では試しに握った手を描き、そしてもう一枚同じ大きさの手を開いた絵を描き。
その動きの真ん中の絵を描いてみましょう。
これだけでも難しいと思いますが、できたでしょうか?
では、答え合わせをしましょう。
大体の人はここで手を少しだけ開いた熊手のようなものを描いてしまいます。
でも残念ながらそれは違います。
手を握ってください、そして開いていってみてください。
実は、人は握った手を開くとき、人先指と中指が先に開いてっているんですよね。
これらのポイントは動検マンから口頭で逐一、教えられます。
動画マンはまずこの動きのポイントと、物を多角的にとらえ描くことのできる、デッサン力を身につけましょう。
作画監督に聞いた、原画マンに求める本音
「原画をかけるのはいつですか?」
この質問に関しては、残念ながら人それぞれとしか言いようがありません。
原画は主に、レイアウトから1原画までの作業と1原画をもとに清書と間の原画を作成する二原作業があります。
原画マンは主にその両方を兼任に、作画監督はそこにさらに修正を入れ原画マンに戻すか、修正が少ないときはそのままいったん制作進行に渡します。
原画マンが作画監督の技術を盗めるのは二原作業の時だけです。
原画マンに求める作画監督の要求
作画監督は大体ですが月に1話分の作監作業をします。
作品により、作監補佐など入れることもありますが、テレビシリーズではCMなどを挟んでキャラぶれしないように1話一人と相場が決まっています。
作画監督が手掛けるカットは、30分のシリーズものだと、オープニング、CM、エンディングを抜かした20分のすべてのカット、
大体250~350のカットのすべてに手を入れます。
作画監督といえど一日に手を入れられるのは徹夜しても6カットが限界かと思います。
故に作画監督が原画マンに求めるのはいかに自分の手間を省かせてくれるかです。
原画マンになった時にはできるだけ、毎日1カットは最低限、作画監督に自分の原画を届けましょう。
内容も大切ですが、監督といえども時間をもとに戻すことはできません。
作画監督は下の原画マンの遅延をフォローする立場でもあるため、基本的に締め切り前は徹夜です。
作画監督に気に入られたいなら、腕を磨くのも大事ですが、それが結果的に作画監督への負担を減らす努力にもなります。
アニメーターにとってキャリアアップとは
実はアニメーターの職業寿命は長いです。
スポーツ選手のように年を取って描けなくなるということはありません。
描けるという人は一生がい描くことがそできるでしょう。
文字道理、腕が上がらなくなるまで……、
しかしなぜこれほど、世間では「離職率が高い」「病んでしまう人が出てる」
などいわれるのでしょうか、残念ながら世間のそのような面が実在するのは確かです。
先にも述べたように雇用形態も不確かで不透明な部分も多い職業です。
ですがその中で生き残っている人もいるのも確かです。
私個人の見解ですが、それはやはり個人の技術の問題です。
その人個人の努力と結果の差が、10年20年とやっていけるかどうかが真っ二つに分かれ、多くの人がその現実にぶつかりやめていってしまっています。
私も10年という歳月を捧げましたが、30半ばを迎え遅まきながら将来を考えなければいけない直面に立たされました。
自分的にはもう少し早く自分自身の才能と努力の足りなさを自覚しておくべきだと今は常図ね思います。
故にアニメーターにとってキャリアアップとは、生命線です。
特殊性のある職業ゆえ、つぶしが効きません。
先にやめていった先輩や後輩などもそれゆえの離職がほとんどでした。
太く長くがアニメーターとして大成するコツだと思います。
その中でも、私が犯してしまった過ちは、生活と自分能力の低さにより、それを補うため過度の残業や仕事を入れてしまったせいでもあります。
絵を描いているのは確かなのですが、仕事の中でだと描く絵も偏りがでて、自分の長所や短所を補い伸ばすことに努力を振ることができません。
くれぐれもアニメーターになった時は、常に自分の腕を仕事以外で磨くことを忘れないでください。