「私はアニメーターになるため美術部に入る」
「漫研で腕を磨いてるよ」
皆さんはアニメーターになるための勉強法って知ってますか?
私は10年間という長い間アニメーターをしていたのですが、アニメーターとして働くまでに自分で腕を磨く際、間違った勉強法をしてました。
今回はアニメーター志望が犯してしまいがちな、仕事で使えるの勉強法をご紹介します。
目次
アニメーターのデッサン力
アニメーターにはとにもかくにもデッサン力が必要です。
キャラクター、背景、爆発や自然現象など、全て手描きです。
背景などもレイアウトといったことを踏まえ、必ずアニメーターが描き、それをもとに美術監督やスタッフが何倍ものクオリティーで仕上げていきます。
勘違いするな、アニメーターのデッサン力は◯◯だ!
皆さん、もしかしてアニメが好きだからと言ってキャラクター模写やイラストばかり描いていませんか?
実は正確にはそれは大きな間違いです。
誰しもアニメやマンガを練習するとき「どれだけ似ているか」に力を入れてしまい、
バストアップやキャラクターがこちらを向いてポーズを決めたイラストどうしても描いてしまいがちです。
アニメーターとして必要な本当のデッサン力
アニメーターとして本当に必要なのは、絵を動かす技術です。
正面、後、斜め、フカン、アオリと、イラストやマンガと違って様々な角度を掛けることが要求されるます。
アニメの正確なデッサン力とは?
アニメーターの全員が皆さんがテレビで見るようにキャラクターの顔を掛けるわけではありません。
手前味噌ですが十人居れば五人描けないっといったところでしょう。
でもだからといって描けないでも良いというわけではありません。
アニメーターの原画マンのキャラ模写レベル
もちろん子供が描くようなめちゃくちゃなものではなく、世間一般ではうまいと言われるものですが、それはキャラクターの特徴、
目、鼻、髪、各部のバランスをしっかり捉えたものです。
むしろ、体やポーズの自然さなど、より似せているよりも正確に、「デッサン崩れ」を一番に気をつけます。
作画監督などは、この全てを以上にあえげた存在とも言えるでしょう。
業界内で言われるデッサン力
アニメーターで同氏で話すデッサン力とは、どれだけ沢山のものを様々な角度で正確に描けるかです。
アニメーターは絵を描くのが仕事ではなく、絵を動かすのが仕事です。
そしてアニメの中で動くキャラクターは様々な状況や場所で動いていき、アニメーターはそれを絵コンテに合わせ描いていきます。
故にアニメーターは作業時に一枚一枚時間をかけて描いている暇はありません、
最短、最速、なおかつ変幻自在に描いていくため、アニメーターは絵を描く上でポイントを重点的に拾いながら絵を仕上げていきます。
実用できるデッサン力を鍛えるには
では、より実践的で必要的なポイントを押さえた練習とは何でしょう。
答えは上記でも述べた、「デッサン崩れ」にあります。
なぜアニメーターは正確性をこだわるのか
アニメーターにとってうまく描けないより正確に描けないのは大問題です。
どんなに顔が似ているからといって、キャラの体のバランスや、背景が正確に描けなければ、演出に修正を求められ一からやり直すと言うのは新人の頃は常です。
むしろキャラクターの微妙なニュアンスが合っていなくても、特徴とデッサンが狂ってさえ居なければ通ってしまいます。
逆にどんなにキャラクターの顔の表情がうまく描けても、体のバランスや角度の違う構図などでうまく描けなければ意味がありません。
細部から学び広げていく
では実際アニメーターはどんな訓練をするのでしょうか、
答えはスケッチです。
描写するぶったいをできる限り早く描くことでポイントと手の早さを鍛える方法です。
ポーズ資料やモデルを立てた練習法
最近ではイラストレーターや漫画家などを目指す人のため、ヌードモデルの書籍にもバリエーションが増えてきました。
こういった書籍の中には街並みや自然などといった背景を含んだ本もあり、練習するテーマを考えることに事欠かないでしょう。
本を見ながらもそうですが、私が原画マンを務めていたときは、作画監督の先輩と一緒に数人でポーズを取り合い、お互いをスケッチしていました。
メリット:理解度が増す
本などに乗っているヌードモデルを使った練習法では、やはり裸で動いたポーズを多角度から分析できるので、人体の構造を理解するのにうってつけです。
絵を描く際、誰でもまずアタリを描いていうのですが、早く正確に描くという土台を勉強するうえでうってつけです。
デメリット:リアルすぎて使えない
デメリットといえば、若干テンプレート的なポーズが多く、絵をうまくなるという観点より、人体を理解することを重きに置いていることでしょう。
実際の日本人のヌードモデルを使っているため、やはり足の長さといったモデルがリアルすぎるというのが問題です。
実際の映像を元にした練習法
私も当初、そうやってヌードモデルの書籍をにらめっこして練習をしていたのですが、実際に働いてみると、新人の動画マン時代では、それよりもアニメ特有の表現方法や描写の技術が必要なことが多かったです。
そこで私がやっていたのが実際の放送やレンタルDVDをコマ送りにして、描写のポイントをとらえるというものでした。
メリット:実用性が高く、入社後すぐに使える
メリットは何といっても即効性があるということです。
日常動作や体のパーツの表現、とくに新人の頃には動画をとにかくやらされますから、顔、体の振り向きを描かねばなりません。
ですが動いているように目るためには一つの動作に何枚もの動画を入れねばなりません。
その中には「際どい向き」がとくに新人を悩ませます。
デメリット:人体への基礎知識が必要
こう聞くと一見簡単そうですが、即効性があるが故に勉強できるレベルも動画や原画の基礎的なことにしか役に立ちません。
放送の映像のキャラクターは服を着ており、臨んだポーズを探すのに時間と時にはレンタルなどをしてお金を使います。
ですが新人の頃にはうまさよりも、知らない、見たことない、考えたことないことが山ほどあるので、学生、新人のころは幾分か暇があるので、考慮してみてください。
アニメーターは量より質の世界
アニメーターの給料は技術力で決まります。
どれだけの枚数をこなすかにこだわり実生活をすべて仕事場に用いると、自身の腕を磨くのに時間がかかってしまいます。
生活費を工面するためもありますが、常日頃から自分の長所を伸ばし、短所を埋める作業の時間を工面することが、アニメーターとして生涯を送る秘訣だと私は思います。